パイプライン

Pipeline

医薬品開発

化合物コード
ターゲット
対象疾患
Pre-
clinical
Clinical
phase
Partner
1
2a
2b
3
RBM-
007
FGF2
加齢黄斑変性症

RBM-007 加齢黄斑変性症

概要

加齢黄斑変性症(AMD)は、目の網膜の中心にある黄斑に障害を生じる疾患で、悪化すると失明に至る。50歳以上の約1%が発症し、欧米では失明原因の第1位。2020年に全世界で患者数は約2億人になると予想されている。既存薬として、血管新生阻害薬(抗VEGF薬)が広く使われているが、その効果は一過的であり網膜の瘢痕形成(線維化)を抑制することができない。
FGF2(線維芽細胞増殖因子2)には多様な生理機能があり、血管新生と線維化の促進作用をもつ。RBM-007はFGF2を阻害するアプタマーであり、動物試験において網膜の血管新生と瘢痕形成を抑制することが証明されており、AMDの根本治療に役立つ可能性がある。

【詳細はこちら】

米国臨床試験に関する情報

https://clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT04200248

論文

Dual therapeutic action of a neutralizing anti-FGF2 aptamer in bone diseases and bone cancer pain
Jin, L., Nonaka, Y., Miyakawa, S., Fujiwara, M., Nakamura, Y.
Mol. Ther., 24(11): 1974-1986 (2016). doi: 10.1038/mt.2016.158

Anti-angiogenic and anti-scarring dual action of an anti-fibroblast growth factor 2 aptamer in animal models of retinal disease
Matsuda, Y., Nonaka, Y., Futakawa, S., Imai, H., Akita, K., Nishihata, T., Fujiwara, M., Ali, Y., Bhisitkul., R.B., Nakamura, Y.
Mol. Ther. Nucl. Acids, 17(9): 819-828 (2019).

RBM-
007
FGF2
軟骨無形成症
AMED
(事業支援)

RBM-007 軟骨無形成症

概要

軟骨無形成症(ACH) は、四肢短縮の低身長(成人身長は男性約130cm、女性約125cm)を引き起こす希少疾患。有効な治療法がなく、厚生労働省から難病指定を受けている。主な原因は、FGFR3(線維芽細胞増殖因子3型受容体)に起きた遺伝子変異である。この変異型FGFR3がFGF2等の増殖因子に過度に反応し、軟骨細胞の増殖が抑制され発症する。正常出生の約25,000人に1人の頻度で発生し、全世界では約25万人の患者がいると推測される。
RBM-007はFGF2を阻害するアプタマーであり、FGF2とFGFR3の結合を阻害し、ACHの病態モデル動物での実験や患者由来iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた試験において治療効果が確認されている。

【詳細はこちら】

RBM-007の日本での臨床試験に関する情報

https://www.clinicaltrials.jp/cti-user/trial/ShowDirect.jsp?directLink=0p52SZqEULFxxBQ0QuD.Vg--

公的支援

2015~2017年度
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
「創薬支援推進事業ー希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業ー」
2018~2020年度
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
「創薬支援推進事業ー難治性疾患実用化研究事業ー」

論文

Dual therapeutic action of a neutralizing anti-FGF2 aptamer in bone diseases and bone cancer pain
Jin, L., Nonaka, Y., Miyakawa, S., Fujiwara, M., Nakamura, Y.
Mol. Ther., 24(11): 1974-1986 (2016). doi: 10.1038/mt.2016.158

RBM-
007
FGF2
疼痛

RBM-007 疼痛

概要

疼痛(がん性疼痛)は、進行がん患者で高頻度に発生する骨転移を伴う骨病変の進行による強い疼痛を引き起こす。骨転移による疼痛にはオピオイドが効きにくい。
FGF2には骨疾患を増悪させる働きがあり、FGF2を阻害するアプタマーのRBM-007は骨疾患や骨疾患に伴う痛みを治癒する作用が動物実験で確認された。この鎮痛効果は、モルヒネ(オピオイド)とほぼ同等だが、モルヒネのような依存性や常習性等の副作用はなく、皮下投与により薬効の長期持続が期待される。

論文

Dual therapeutic action of a neutralizing anti-FGF2 aptamer in bone diseases and bone cancer pain
Jin, L., Nonaka, Y., Miyakawa, S., Fujiwara, M., Nakamura, Y.
Mol. Ther., 24(11): 1974-1986 (2016). doi: 10.1038/mt.2016.158

The FGF2 aptamer inhibits the growth of FGF2-FGFR pathway driven lung cancer cells
Hamamoto, J., Yasuda, H., Nonaka, Y., Fujiwara, M., Nakamura, Y., Soejima, K., Betsuyaku, T.
Biochem. Biophys. Res. Commun., 503(3):1330-1334 (2018). doi:10.1016/j.bbrc.2018.07.044

RBM-
004
NGF
疼痛
藤本製薬
(導出)

RBM-004 疼痛

概要

疼痛(神経障害性疼痛)は、痛覚受容器への刺激ではなく、末梢または中枢神経系の損傷や機能障害によって引き起こされ、これらの痛みの伝達にはNGF(神経成長因子)が関与する。治療ではモルヒネ(オピオイド)等を用いるが、副作用の依存性・常習性による乱用が米国で社会問題になっている。
RBM-004はNGFを阻害するアプタマーであり、脊髄および脳へ伝達される疼痛シグナルを遮断する。RBM-004は疼痛治療に使用されるモルヒネ等の鎮痛剤とは異なる新しい作用機序のため、依存性や常習性の副作用がないと期待できる。

ライセンス先

藤本製薬株式会社

RBM-
003
Chymase
心不全
大阪医科大学
(共同研究)

RBM-003 心不全

概要

心筋梗塞直後、Chymase(キマーゼ)が肥満細胞と心筋細胞等の組織損傷部位から分泌される。その後、アンジオテンシンII等が活性化され、心筋に悪影響を及ぼす。
RBM-003はChymaseを阻害するアプタマーであり、心筋梗塞急性期モデル動物試験において、顕著な心機能改善効果と救命効果を確認した。

論文

A chymase inhibitory RNA aptamer improves cardiac function and survival after myocardial infarction
Denan Jin, Shinji Takai, Yosuke Nonaka, Satoko Yamazaki, Masatoshi Fujiwara, Yoshikazu Nakamura
Mol Ther Nucleic Acids, 14: 41-51 (2019). doi: 10.1016/j.omtn.2018.11.001.

RBM-
010
ADAMTS5
変形性関節症

RBM-010 変形性関節症

概要

変形性関節症は、様々な原因から関節部(膝や足の付け根、肘、肩等)に痛みや腫れの症状が生じ、その後関節の変形をきたす病気である。治療としては、痛みや腫れを和らげる薬の服用や関節置換術の手術しかなく、根治する薬はない。変形性関節症の患者数は、日本では2500万人以上、世界では約2億4,000万人以上と推定され、今後の高齢化に伴い患者数の増加が予測されている。
RBM-010は、変形性関節症の増悪因子の一つであるADAMTS5(a disintegrin and metalloproteinase with thrombospondin motifs 5)の働きを抑制するため、変形性関節症の根治療法に役立つ可能性がある。

RBM-
011
IL-21
肺高血圧症
国立循環器病研究
センター(共同研究),
AMED(研究費助成)

RBM-011 肺動脈性肺高血圧症

概要

肺動脈性肺高血圧症(PAH)は肺動脈に狭窄や閉塞が生じることで肺動脈圧が上昇し右心不全に至る指定難病で、日米及び欧州主要国における患者数は約7万5千人である。既存薬は肺動脈平滑筋の弛緩を主作用とするもののみであり、肺動脈の肥厚の抑制を主作用とする治療薬は開発が望まれている。
IL-21は肺動脈平滑筋細胞の増殖を促進してPAH病態を促進することが知られている。RBM-011はIL-21の働きを阻害するアプタマーであり、PAH病態の進展を抑制する新規治療薬となる可能性がある。

公的支援

2018~2019年度
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
「創薬支援推進事業 -難治性疾患実用化研究事業-」
2020~2022年度
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
「創薬支援推進事業 -難治性疾患実用化研究事業-」
RBM-
001
Midkine
骨硬化性疾患

RBM-001 骨硬化性疾患

概要

Midkine(ミッドカイン)はヘパリン結合成長因子またはサイトカインであり、生体内では再生・発達・修復に重要な働きをしている。この為、様々な異なる疾患の治療標的になっている。
RBM-001はMidkineを阻害するアプタマーであり、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)や神経芽腫の増殖に対する抑制作用が確認されており、さらに、希少疾患である骨硬化性疾患等の骨系統疾患に効果を示すことが明らかになった。骨硬化性疾患等の骨系統疾患には、進行性骨化性線維異形成症(筋肉や腱、靱帯が骨組織に変化して硬化する病気であり、子供のころから発症し死に至る可能性があるとして、難病に指定されています。)や後縦靱帯骨化症(背骨の中を縦に走る後縦靭帯が骨になった結果、脊髄等が押されて、感覚障害や運動障害等の神経症状を引き起こす病気で、難病に指定されています。)等が含まれる。

論文

Inhibition of midkine alleviates experimental autoimmune encephalomyelitis through the expansion of regulatory T cell population
Wang, J., Takeuchi, H., Jin S., Sonobe Y., Shijie, J., Mizuno, T., Miyakawa, S., Fujiwara, M., Nakamura, Y., Kato, T., Muramatsu, H., Muramatsu, T., Suzumura, A.
Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 105: 3915-3920 (2008). doi: 10.1073/pnas.0709592105.

Midkine promotes neuroblastoma through Notch2 signaling
Kishida, S., Ping, M., Miyakawa, S., Fujiwara, M., Abe, T., Sakamoto, K., Onishi, A., Nakamura, Y., Kadomatsu, K.
Cancer Res., 73(4): 1318-1327 (2013). doi: 10.1158/0008-5472.CAN-12-3070.

RBM-
008
Periostin
糖尿病網膜症

RBM-008 糖尿病網膜症

概要

糖尿病網膜症は、糖尿病の3大合併症の一つであり糖尿病患者のおよそ35%が本疾患に罹患していると報告されている。糖尿病により血糖が高い状態が長く続くと、網膜において新生血管が生じ、出血や浮腫、線維性の増殖膜の形成により視力低下を引き起こす。病態が進行すると失明に至り、日本における中途失明原因の第二位となっている。
ペリオスチン(Periostin)は病態の進展した糖尿病網膜症患者でその発現が特に亢進しており、糖尿病網膜症における血管新生と線維性増殖膜形成に関与していることが報告されている。
RBM-008はPeriostinの働きを阻害するアプタマーであり、糖尿病網膜症の進展を抑制する新規治療薬となる可能性がある。

RBM-
006
Autotaxin
線維症

RBM-006 肺線維症

概要

線維症は各種臓器に起きるが、特発性肺線維症(IPF)は進行すると肺に繊維化が起こり、呼吸に問題が生じる重篤な疾患。Autotaxin(オートタキシン)は脂質メディエーターのLPA(リゾホスファチジン酸)の合成酵素であり、特発性肺線維症では、これらの物質の亢進が見られる。
RBM-006はAutotaxinを阻害するアプタマーであり、動物モデル試験における薬効が確認された。
また、東京大学理学系研究科・濡木理教授らとの共同研究により、RBM-006とオートタキシンの結合状態でのX線結晶構造を解明。

論文

Structural basis for specific inhibition of Autotaxin by a DNA aptamer
Kato, K., Ikeda, H., Miyakawa, S., Futakawa, S., Nonaka, Y., Fujiwara, M., Okudaira S, Kano K, Aoki, J., Morita, J., Ishitani, R., Nishimasu, H., Nakamura, Y., Nureki, O.
Nature Struct. Mol. Biol., 23: 395-401 (2016). doi: 10.1038/nsmb.3200

分離剤開発

化合物コード
ターゲット
用途
創製
実用化
製品化
RBM-
101
IgG
抗体・免疫グロブリン・Fc融合タンパク質の分離精製

RBM-101 IgGアプタマー

概要

RBM-101は免疫グロブリンIgGの定常部Fcに結合するアプタマーであり、抗体医薬の分離剤として使用が可能である。現在、抗体製造では、Fc部分に結合するProtein A/G分離剤を用いて分離精製が行われる。しかし、その溶出には酸性条件が必要であり、酸性溶出によって抗体分子が品質を損なう事例が少なからず発生する。
これに対し、RBM-101は中性条件で抗体医薬の分離精製を可能にすることで抗体分子の品質を損なわない性質を持ち合わせている。更に、アルカリや酸にも強く、ヌクレアーゼによって分解もされないので、再利用や耐久性に優れている。株式会社イーベックと共同研究により、実証済み。

公的支援

2014年
中小企業庁 補正予算「ものづくり・商業・サービス革新補助金」

論文

Alkaline-tolerant RNA aptamers useful to purify acid-sensitive antibodies in neutral conditions
Inomato, E., Tashiro, E., Miyakawa, S., Nakamura, Y., Akita, K.
Biochimie (Special Issue on “Aptamer Technology and Applications”), 145(2):113-124 (2018). doi: 10.1016/j.biochi.2017.10.025.

Conformational plasticity of RNA for target recognition as revealed by the 2.15 Å crystal structure of a human IgG-aptamer complex
Nomura, Y., Sugiyama, S., Sakamoto, T., Miyakawa, S., Adachi, H., Takano, K., Murakami, S., Inoue, T., Mori, Y., Nakamura, Y., Matsumura, H.
Nucl. Acids Res., 38(21): 7822?7829 (2010). doi: 10.1093/nar/gkq615.

Structural and molecular basis for hyperspecificity of RNA aptamer to human immunoglobulin G
Miyakawa, S., Nomura, Y., Sakamoto, T., Yamaguchi, Y., Kato, K., Yamazaki, S., Nakamura, Y.
RNA, 14: 1154-1163 (2008). doi: 10.1261/rna.1005808.

臨床試験