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背景
医薬品の開発は、これまで病気の予防や治療に効果のある分子量の小さい化合物(低分子医薬)を、時間とお金と労力を費やして網羅的に探索する方法が中心でした。
しかし、近年、ヒトゲノムの解明や分子生物学の進歩によって病気の原因となる遺伝子が明らかになった結果、直接それらの原因遺伝子や原因タンパク質を叩く分子標的医薬の開発が可能となりました。その結果、小さな化合物の探索の他に、標的を直接狙い撃ちできる抗体等を利用する高分子医薬品の激しい開発競争が世界的に繰り広げられています。 このような医薬品開発のパラダイムシフトの中で、さらに魅力的な高分子医薬品の候補がリボ核酸RNAです。RNAはDNAの発見から約半世紀余、遺伝情報のコピーやタンパク質を合成する生体内マシーン等のパーツとして生命活動を支える裏方と考えられてきました。ところが、最近RNAには予想もしなかったさまざまな働きがあることが発見され、桧舞台に躍り出ました。その一つはRNA干渉(RNAi)であり、もう一つはタンパク質とRNAとの「分子擬態(molecular mimicry)」です。 タンパク質とRNAの分子擬態は、弊社取締役の中村義一(東京大学医科学研究所教授)らの発見をもとにして、生物学の新しい概念として提唱されました。タンパク質とRNAの分子擬態は、基礎研究にとどまらず、さまざまなタンパク質の形や働きを擬態するようなRNAを作り出して、これらを医薬品に応用することができるのではないか、という可能性を示唆するものです。中村教授らは、このようなRNAのポテンシャルに対する数年間の試験研究の成績をふまえて、タンパク質を直接ヒットできるRNA製の新しい高分子医薬品の開発が可能であることを確信し、「超抗体型RNA創薬」あるいは「RNA super抗体」の開発に踏み出しました。 創業理念 病気や健康にかかわるタンパク質を標的としてその働きを抑制あるいはミミック(擬態)するRNAを創成して、従来の医薬品では成しえなかった新しいタイプの高分子医薬品(超抗体型RNA創薬)を実用化し、有効な医薬品のなかった病気の治療や予防あるいは健康の増進に役立てます。同時に、これらの研究開発を通じて、タンパク質とRNAの分子擬態に関する学術的な研究を完成させ、RNAサイエンスの基礎と応用の両輪をバランスよく駆動し、人類に貢献します。
事業目標
低分子化合物ではアプローチできない創薬ターゲットは無数にあり、また抗体を利用した創薬にもさまざまな限界があるため、高分子RNA医薬品は既存の医薬品とは全く異なる魅力的で巨大な分子標的医薬品の市場を作り出すものと期待されます。リボミック社では、細胞表面の各種の受容体等を主要な創薬標的とし、これらに対して抗体よりも優れた結合力と特異性をもつRNA(アプタマーとよびます)を作り出して、分離剤、試薬、診断薬、創薬に関する事業を展開します。
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